本題です.
コロナ肺炎(COVID-19, SARS-CoV-2)の市中感染がついに始まりました.だいぶ以前から覚悟はしていましたが,恐ろしいことです.いまさら何を言っているんだとお思いの方もいると思います.知人の多く,医者も含めてですが,COVID-19はインフルエンザのちょっと悪いやつという意見,もうすでに国内で何万人と感染している風邪の一種という意見が過半数でした.あえて反論しませんでしたが,全く違う病気だと思います(皆が一度感染した後の数年後はわかりませんが).肺炎というより,肺障害をおこす感染症で,さらにサイトカインストームによる多臓器の障害を起こす可能性のある極めて危険な病気です.
死亡率は全感染者の0.4〜4%程度,高齢者比率や医療レベル,医療崩壊で変わります.
概算で,死者の50〜150倍が感染者と思われます(evidenceなし).現時点でイタリアは50万人,日本は7〜8000人,ドイツで7〜8万人程度の感染者と予想しています.
小石川 |
2月の後半に銀座の街を恐る恐る散策していると,多少の警戒心はあるものの喫茶もレストランも賑わっていました.3月末(今現在)は武漢なみになると思っていましたが,幸いなことにほぼ普通の生活を送れています.予想もしてませんでしたが,この間にヨーロッパとアメリカが大変な事態となっていました.
平穏な1ヶ月が続いたので,日本では感染は広がらなさそうな風潮にさえなっています.ただ,この数週で水面下の状況は大きく変化しています.
当初の患者さんはクルーズ船と武漢由来,それと散発するクラスターが主でした.その後,3月の半ばになるとヨーロッパとアメリカ帰りの方に次々と陽性が明らかになりました.ここまでは制御することも可能だったと思います.
ついに3月後半で街中の普通の人や夜の仕事の人達に陽性者や患者が見られるようになりました.こうなると制御は困難で爆発的に広がる可能性があります.(ただしまだ東京の一部に限局しているかもしれませんが) 午前2時に近いので,一度終わります.