2012年3月8日木曜日

Lost Technologies ぼけは進化!

予定外に空いた時間ができたので,ちょっとだけ歩いて来ました.日差しが暖かくて調子に乗ってサンダルに裸足で...
マンションの窓から見た時には目的地はすぐそこだったのですが,歩くと意外に遠かったです.道にも何度か迷ったり,行き止まりだったり...
で,やっとこさたどり着いた時には素足のせいでできた豆も潰れて痛いので,なにもせずにそそくさとモノレールで帰って来ました.

写真はマイクロフォーサーズGF2& パンケーキレンズです.レンズも景色もマンネリ化してきたのでiPhoto上でちょっとセピア風にしてみました.

偶然たどり着いた石畳.思いのほか良かった.

石畳は丸い芋状の琉球石灰岩を2つに割って,平らな面を上にして敷いたそうです.石畳の間から給水,浸透した雨水は,特別に加工された土床で濾過され浸透し,用水溝に注がれて村の共同井戸へ流れていきます.500年も前に作られた石畳は,共同井戸とともに名残を残すのみとなっていますが,以前は給水システムとして重要な役割を果たしていたと思われます.




前夜に飲みながら,ピラミッドはどうやって建設されたのかが話題になりました.あれだけの石をどうやって積み上げたのだろうと? 当時の未熟な技術で作るのは不可能だから,宇宙人でもいたんかいな...?とはさすがになりませんでしたが...

子供の頃は,たくさんの奴隷が無理やり働かされて何十年もかけて力技で作り上げたのだろうという話に大きくは疑問をもちませんでした.てっぺんの石も,巨大な斜面を作って運んでいったのだろうと...でも,大人になるほど不思議な建造物です.

今の技術でも建設できそうもないのに,当時にどうして作れたのかって...? 七不思議の一つに数えられています.




木が道に覆いかぶさって日陰を作ってます.
この辺りも石畳だったのでしょうか?



持論ですが,結論を言えば現代(近代)技術の方が当時よりも劣っているのです.上から目線で不思議だ不思議だと言っていることの方がむしろおかしな話で,4000年前に建設されたものが,今作れない(少なくとも100年前には建設できない)という事実が全てかなと...




ここにだいぶ以前のもののようですが面白い企画があって,大林組が現代技術でピラミッドを組み立てたらどうなるだろうと真剣に立案した計画があります.具体的に色々計算されていてとても面白いです.ただ...建設のプロが考えたことにど素人が口出しするのは恐れ多いのですが,なんとなくこの計画だけでは建設できないような気はします.

すくなくとも,当時にどうやって建設したかが解明されたわけではありません.





数年前にBBCか何かの番組でピラミッド建設の新しい解釈が放映されていました.

建築家が考えたという新しい(というか4000年前当時の)建設方法は,ピラミッド自体を滑り台にして上に積み上げていくというやり方です.まるで立体駐車場のように...少なくとも,ピラミッドと同じ高さの土の山を作って石を積み上げていく方法よりは自然です.

NHKでも同じような番組をやっていたらしいので,ご覧になった人もいらっしゃるかと思います.


誰かに似てますか?

トド子が髪型を変えたらシーサーみたいになった...ぷっ


建設方法とは関係ないかもしれませんが,ピラミッドは今でこそ階段状ですが,建設時はツルツルの四角錐でした.外壁を剥がされれば風化が進むので,後の人々が破壊しなければ10000年以上は美しいままに温存できうる建造物だったのでしょう.




この新しい発想(あるいは本当に建設当時の?)は専門家の批判が色々とあるようで,真偽は僕にはわかりません.ただ,色々な議論や説があることは,どうやって建設したのかがわかっていないことをむしろはっきりと示しているのでしょう.

のべ数百万人が関わったであろう大事業が何度も繰り返されたのに,今は何も伝わっていないというのは不思議なことなのでしょうか?


これらは世界遺産だとか...

冒頭で言った,現代技術はむしろ数千年前より劣っているというのは,当時に宇宙人や超人が居たという神秘主義ではなくて...使わなくなった技術はあっという間に廃れてしまうという意味です.伝統工芸にしかり,普段の生活の知恵や自然への適応力などあらゆるもので...
技術が失われているのだから退化していると考えるのか,必要ないものをどんどん切り捨てて新しくなっていく進化と考えるのかはわかりません.でも,前に作れたものが作れなくなり,知っていたことが忘れられていくのは近代から現代でもよくあることです.

眉唾かもしれませんが,アポロ計画の技術ももう失われて再現できないそうです.






冒頭の石畳,石を並べるだけの復元はできるでしょうが,アスファルトを壊しても給水機能の復元はできないでしょう.山間に大きなダムが有りましたが進化なのか...?(まあ人口増加に必要なことなんですけど)


そういえば...幼少時に”ぶっちめ”という小鳥を捕らえる罠の作り方を教わりましたが,もう作れません.だれか作れる人がいますかね?





いや,lost technologies持ち出したのは,最近なんでも忘れてしまうボケのいいわけしているのではなくて....説得力なし.


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さすがに裸足にサンダルは歩きにくくて,坂で豆が潰れてしまいました...帰りはモノレール.先頭に座ると運転席が見えます.特に撮影禁止となっていなかったようなので1枚.ここはおおらかなのがよし.





部屋から見る日の出.太陽の左に見えるのが首里城になります.

それでは雪国に帰ります.ばいばいきーん...     ...というか,もうとっくに帰ってきているのですが.

2 件のコメント:

bohemian さんのコメント...

とど2号さん,こんにちは.

lost technologies面白いですね.よく先人の知恵といいますが,積み重ねて行く事が大切なのですね.所謂熟成でしょうか.今は開発技術の速度が早くて進化というより突然変異と言っていいくらい.でも,生物も古代から進化をする事でいろいろな物を失って来たのは事実ですから仕方ないのかもしれませんね.

いつもいつもなるほどTipsで楽しませてもらっています.これからも興味深いTipsの発信お願いします.

それにしても沖縄いいですね.日本にしておくのがもったいない.

とど2号 さんのコメント...

bohemian 様 こんばんは
コメントありがとうございます.

おっしゃるとおり,古いものを捨てていくのも進化ですね.必要がなくなるとどんどん忘れるようです.
先人の知恵が失われていくのも仕方ないと思いますが,後から必要と思っても熟成期間がないのでやっぱり取り戻せないようです.

最近,物忘れが激しいのも進化していると思いたいのですが... そんな訳は無いですね.