2010年9月1日水曜日

Fly Fishing @ Yellowstone NP, イエローストーン(中編)

今回は禁断の釣りの話です.まあ,これからコロラドへ遊びに行く仕事で行かれる知人のためにという意味もありますが...なぜ禁断かと言うと,釣り人はオタクでビョーキだからです.ええ,川に流されて溺れてしまうかもしれないというリスクも,ライズの前では忘れてしまいます.ですので,今回はまたしてもマニア向けの話題となっていますのでご注意ください.



米国編はあと3つ予定してますが,10月ぐらいまでに書ければ...

*   イエローストーン後編 Hydrothermal Features (温泉)
**  Grand Stair Case
*** デンバー近郊のキャンプ場とアウトドア

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多量にハッチしたメイフライがpatagoniaの袖に停まって休んでいます.質問です.

A:  ああ,美しいカゲロウたちだ!と思う人は次にお進みください.

B:  げ,気色悪い...と思う人は,別の記事か別の素敵なブログへお進みください.


美しいメイフライの多量ハッチです.


Three dollar bridgeはマディソン川にかかる有名な橋で,釣りのアクセスポイントです.モンタナでは川(および川水が浸水したところ)は公共のものですが,川岸は私有地です.ですので,川沿いに釣り進むことは出来ても,川へのアクセスポイントは限られていることがあります.

Three dollar bridgeは昔,ある牧場主が釣り人に好意で開放していた土地で,使用料として3ドルの寄付が求められていました.ある日,牧場主は諸理由でこの土地を手放さざるを得なくなりました.所有者が代わってしまうと,この世界にもまれにみる素晴らしい釣りポイントへも容易にアクセスできなくなってしまいます.そこで,ウエストイエローストーンの釣り具屋の店主たちは,募金を集めることにしました.釣り人から集めた募金と同額を釣具屋や釣り具メーカーから出資して,この土地を買うことに成功しました.確か,数億円?ほど集まったのだと思います.そしてこの土地は州に寄付され,永久に釣り師に開放されることになったのです.


この付近では50cmのトラウトが釣れます.その引きは強烈で,ラインを引きちぎって行きますよ.

ちなみにコロラドでは川岸も川底も私有地だったりします.水は公共ですので,私有地を通過する時には水の上でじっとしてます.(厳密にはオールが水底を触れてもいけないし,錨も使えません.川岸に上陸はもってもの他です.)そして昔の法律がそのまま生きているので,私有地に入ると撃たれても文句は言えません.(でも,公共の釣りポイントはたくさんありますし,お金を払えばプライベートの川で釣れますよ)

まあ,モンタナは釣り師にとっては天国ですね...


マディソン川は本当に美しい流れですね.そして,鱒で溢れています.

川に見とれるとど2号


フロートトリップは,舟で下りながら釣りをします.大森氏の川のキャディラックが出動です.



この舟の上からキャストして釣りをします.ポイントはどんどんと過ぎていってしまいますが,魚はいくらでもいますよ.



岸からでしたら,誰でも釣りができます.ええ,子供やとど1号でさえ...もちろん,プロの指導つきですが.



プロガイドの大森氏が,魚がかかったらロッドがどう引っ張られるかを説明しています.まあ,かかればの話ですがね.





マディソン川沿いにはいくつかの素敵なキャンプ場があります.このキャンプ場は花に囲まれて気持ち良いところですが,熊注意です.釣り師の場合,特に魚の臭いには要注意.最近知ったのですが,車のガラスも割られてしまうようです...




ここは地震でできた湖(QUAKE LAKE)の上流になります.この場所で,ボブ ジャックリンは超大物をつり上げていますよ.上の写真のキャンプグランドは地図左上にあって,湖まで歩いて降りて行けます.


大きな地図で見る


QUAKE LAKEは名前のように地震でせき止められてできた湖です.自然のダム湖ですので,木が湖に沈んで立ち枯れしています.魚が豊富なのか,ペリカンやらの水鳥をたくさん見ることができます.先ほどのキャンプ場から3分ぐらいでここに来れますので,釣れた虹鱒を焼いて食べました.ちょっと魚臭かった...



焚き火にはグリル台があるので調理してますが,こんなこと(焚き火調理)しているキャンパーは見たことありません.とど一家では普通のことなんですが...薪はもちろんたくさん落ちてます.



ヘブゲン湖はイェローストーンの隣にあり,先ほどのQuake Lakeのすぐ上流です.ここで育った鱒が遡上して公園内のマディソン川を泳ぎます.まあ,寒い時期の話ですけど,大物釣りができるそうですよ.



ヘブゲン湖は青く美しい湖で穏やかです.8月には巨大な鱒が水面で活発に補食しますので,ボートで漕ぎだして鱒を見ながらフライをキャストする釣りが(サイトフィッシング)ができます.ちょっと難易度は高めですね

冒頭の赤シャツに沢山とまっていたキャリベイティスが鱒の餌になります.(釣り餌ではないですよ.あくまでも毛針ですので...)
多量の虫を巨大な鱒が水面でばくばくと食べますので,ギャルパーズ(釣り)と言うそうです.

The main reason why there are large surface feeding trout (Gulpers) on Hebgen Lake is the Callibaetis spinners and August is spinner month.





さあ,ギャルパーズを求めて湖上に出ましょう...って全部を大森氏にやってもらってますが.川のキャディラックは湖上でも活躍します.

大森氏




Fishing for Gulpers on Hebgen Lake


そこらで大物がライズしていますが,舟の気配で遠のいてしまいます.小さな船長さんの操船技術が問われます.


釣りをしなくても気持ちイイ...と思わないのが釣り師です.




ぜーーん,というとても賢いお方ですよ.(禅) 声帯が人と同じなら,普通に会話できそうなワンコです.表情も豊で,しゃべらなくても気持ちが伝わってきます.




釣りは難しかったので,遊びにはげみます.どっちが遊んでもらっているのかは一目瞭然?








公園内でも釣りはできますよ.でも,この子たちは釣れないだろうな...底まで見えるのに魚は隠れてますから.でも,これでいいんですよね.




歩いているのは,その名もtrout lake の湖岸です.バックカントリーへのショートハイクでたどり着けます.

リュックを背負っているのがとど2号で,やる気満々ですが...わけのわからないデタラメな釣りをしている超初心者(左奥)が大物をつり上げてました...釣ったのに魚から針がはずせないので,とど2号が親切にも外してあげました.

先日,この近く(公園外)で熊に襲撃される事件が続きました.bear countryなので要注意な場所ですね.





とど2号はぜんぜん釣れませんでした.大物がたーーくさん泳いでいるのに...(珍しく本気モード)




それほど大きな湖ではないのですが,綺麗なところです.



後ろを振り返るとこんな感じですね.



湖の反対側です.





Trout湖では釣れませんでしたが,公園内では結構釣れましたよ.ニジマスもブラウントラウトも厳密には米国native ではなかったと思います.固有種は,このカットスロートです.首が赤いでしょ...



Lamar River は緩やかな流れと,日本渓流みたいな流れと,ともに有する素敵な川です.

竿を持つと真剣なとど2


ここはSlough Creekです.近くに人気のキャンプ場があり,最初に利用しました.設備はトイレのみです.公園内のキャンプ場には予約可能な大キャンプ場と,早い者勝ちの比較的小さなキャンプ場,バックカントリーがあります.ここは早い者勝ちですね.



Lamar River とPebble Creekの合流点です.右奥に向かってずーっとハイキング&釣りができますし,湖から右手山を超えて馬上で旅とキャンプをしながらフライフィッシングを1週間楽しむ究極のアウトドアツアーもあります.(少なくとも当時のBlue Ribbon Fliesでは)



Lamar周囲にはたくさんのバッファローがブーブー言ってます.彼らを避けながら釣りをして歩くのがLamar RIver平坦部のフライフィッシングです.


たまに雨が降ると虹がきれいで...



釣りとは無関係のHorseback Tripもたくさんあります



広大な国立公園ですが,やっぱり主役はYellowstone Riverですね.緩やかに見えますが,水量はとても多く,強い流れです.ライズを見つけてキャストすると...



こんな綺麗なカットスロートが釣れます.(逃がしたところです)



夕方には無数のメイフライが飛び交い...(ちょっと見えませんが,無数に写っているんですよ)釣り師と鱒達が興奮してきます.



餌釣りは歓迎されず,ルアーかフライフィッシングになります.(餌の成分が自然を汚すので...)



温泉が流れ込んでいて水遊びに最適なところですが,このちょっと下流でも釣れます.





長々となりましたが,紹介できたのはほんの一部です.でも最後に本当の聖地を見せますね.イエローストーン観光のベースにするウエストイエローストーン町からちょっと南下して,アイダホのヘンリーズフォーク(Henry's Fork)です.50−60cm大まで育った賢い鱒との信じられないくらいの繊細な釣りが要求される場所です.

ガイドの大森氏

湖ではありません.川ですよ.見た目と違った複雑な流れに釣り師は悩まされます.ここでライズを探すのですが,ライズはゆっくりと移動しており,人の気配ですぐに離れて行ってしまいます.運良くキャスティングできる範囲でライズがあったなら,できるだけフォールスキャストを少なくしたワンキャストで勝負ですが...フライは複雑な流れのためにトリッキーな動きになり,老獪な鱒にはすぐに見破られてしまいます.




向こうで釣れている人がいます.彼は元ガイドだそうです.まあ,普通の人にはなかなか釣れませんね.



というわけで,長々と読まれた方がもしいらっしゃいましたら,お疲れさまです.お付き合いありがとうございました.もっと紹介したい釣り場はありますが,気力と紙面の都合でこの辺で...

そろそろ昼寝の時間♡

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